スピーカー:紀 基樹(工学院大/国立天文台) タイトル:天の川銀河中心の巨大ブラックホール アブストラクト: イベントホライゾンテレスコープ(EHT)は、世界各地の電波望遠鏡のデータを 同期して地球サイズの仮想望遠鏡を作る超長基線電波干渉計(VLBI)です。EHT コラボレーション(EHTC)は、世界各国の様々なバックグラウンドをもつ300人 以上のメンバーからなる国際プロジェクトです。2022年5月、EHTCは天の川銀 河中心 Sgr A*の巨大ブラックホール影の画像を公開しました。得られたSgrA* の電波画像は、M87*と同様にリング状の構造を示し、その直径は約50マイクロ 秒角と測定されました。これは一般相対論から理論的に予言されるブラックホー ル影の特徴と一致し、約400万太陽質量のブラックホールの存在を直接示す証 拠となりました。本講演では、画像化までのプロセスおよび、観測データと理 論モデルの比較から分かることについて紹介します。