スピーカー:金田 邦雄 (東女大)

タイトル:ボルツマンとボゴリューボフ -宇宙初期の重力的粒子生成をめぐって-

アブストラクト:
自然界で最も弱い力であるにもかかわらず、重力は初期宇宙における粒子生成の起源
として重要な役割を果たす。暗黒物質を含むすべての粒子は、インフレーションの
終了後に必ず重力的に生成される。この生成過程を調べるために、ボルツマン方程式
に基づくアプローチとボゴリューボフ変換に基づくアプローチの2つが一般的に考え
られてきた。前者は暗黒物質の現象論的研究に広く用いられており、後者は曲がった
時空での粒子生成を記述するために開発されたものである。スカラー粒子の純粋な
重力生成を考えることで、この2つのアプローチがどのような場合に等価であり、
どのような場合に等価でないかを議論する。