スピーカー:堀内 貴史 (東大 天文学教育研究センター 特任研究員) 

タイトル:活動銀河中心核で確認された周期光度変動のOverview

アブストラクト:
銀河の中にはその中心部分が一際明るく輝く種類が存在する. そのような
天体を総称して活動銀河中心核(AGN)という. とりわけクェーサーはAGNの
中でも最も明るいクラスの天体に分類される. AGNの重要な性質の一つに光度
変動があげられるが, その挙動は一般にはランダムである. しかしながら
2015年にクェーサー PG 1302-102の光度変動に世界で初めて周期性が確認
された. この研究を皮切りに, 多くのAGNを対象としてこの非常に稀な周期性
を同定する研究が勢いよく進められてきた. このような背景には様々の天体の
アーカイブデータが世界中で充実してきたことが挙げられるだろう. 光度変動
の周期性の物理的要因は詳しく解明されていないが, 大質量ブラックホール
バイナリーの軌道運動が有力候補の一つである. 本講演では周期光度変動を示す
AGNのOverviewを行いつつ, 現在注目している赤外線で非常に明るいクェーサー
の周期光度変動とその物理的要因について議論を行う.