スピーカー:尾田 欣也 (東京女子大)

タイトル:素粒子現象を捉える新たな眼:量子論100年目の到達点と波束測定の可能性

アブストラクト:
量子論が誕生して100年、ハイゼンベルクが提唱した「位置と運動量の同時測定
不可能性」は、現代物理学の基礎的概念として定着した。本セミナーでは、この
節目に実現された「ガウス波束による測定理論」を紹介する。この手法は、位置
と運動量の測定誤差を定量的に評価可能にし、理論的限界(ハイゼンベルク限界)
が実際の測定モデルでも超えられないことを明示的に示すものである。また、この
結果は1粒子量子力学を超え、素粒子物理における散乱や共鳴現象、ニュートリノ
振動などへの応用の可能性をも示唆している。本セミナーでは、波束測定理論が
もたらす素粒子現象への新たな視点とその可能性を提示する。